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 『災害に大きいも小さいもない』

2011/03/26(Sat)

昨日金曜日で東北地方太平洋沖地震から2週間。
今日土曜日で長野県北部地震から2週間。

今朝も震度2にしては、
ギツッとくる地震かありました。
僕の携帯電話には、
エフエムとおかまちが契約している気象会社から、
全国で地震が起こる度に、
詳細な震度速報が届きます。
まだまだ毎日全国で地震はありますが、
地震の数は先週に比べれば少なくなりました。
しかし、それでも震度5を超える地震もあります。
まだまだ災害は続いています。
併せて福島第1原発の問題も続いています。巨大地震、津波、そして原発。
三重災害です。
水の安全の問題。
そしてこれから起こると予想される。
食料不足の問題。
東北地方は日本有数の穀倉地帯です。
今回の東北地方の災害は、
これから米、野菜、
そして風評被害による魚類の供給にも、
大きな影響を及ぼすことが考えられます。

さて、僕は青島警部ではないですが、

『災害に大きいも小さいもない。』

と思っています。
目の前に困っている人、
苦しんでいる人がいる。
救いの手を差し伸べるのが当たり前でしょう。
目の前で苦しむ人さえ救えないで、
多くの人々を本当に救えるのでしょうか!?
基本的にこの質問は愚問かもしれません。
目の前で苦しむ人も、
遠で苦しむ多くの人々も、
両方に手を差し伸べる必要があります。
先日ある市民団体を取材に行きました。
ある人が言いました。
『今は十日町市の中でも松代、松之山を中心に大きな被害が出ている。まず松代、松之山の復旧を急ぐべき。』

その発言にある一人が言いました。

『そんな小さな災害に目を向けてどうする!!今東北地方は大災害に見舞われている!!小さな災害より、日本規模で起こっている大災害の支援を優先すべきだ!!』

はぁ!?
一瞬我耳を疑いました。
そしてその発言に憤りを感じました。
取材者ですから本来は、
発言せずに取材するべきなのですが、
思わず発言してしまいました。

『今の発言は、松代、松之山、津南町、栄村の災害は小さいから放っておけ。とも受け取れる発言でしたが、それがこの団体の真意ですか!?それが真意ならそう報道しますが、良いですか!?本当に長野県北部地震は小さい災害だと思っていますか!?激甚災害を受けた災害ですよ。皆さんは実際に松代、松之山の被災地を見ましたか!?被災者に会いましたか!?僕は被災地を取材で回りました。避難所には80歳を超えた高齢のおばあちゃんが家が全壊し、途方に暮れています。これが小さな災害ですか!?』

と問いただしました。
発言された方は、

『つい興奮して言葉が過ぎました。すみません。我々の団体の真意ではないです。』

と言ってくださいました。
しかし、こういう発言が出ることの下地が、
この市民団体だけでなく感じられるのは、
恐ろしいことだと感じました。

災害に大きいも小さいもない。
僕はそう思います。

では…。


佐藤広樹



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