ホーム > 佐藤広樹のつぶやき > 2009年11月 - カレンダ表示 > 2009/11/30

 『圧倒的な都会の雑踏音』

2009/11/30(Mon)

ラジオでは、
あらためて言うまでもなく、
音が命です。
普段の番組作りではあまり必要ないのですが、
特にCMなどを作る場合、
様々な音が必要になります。
あとは、以前シリーズで作成した、
朗読の会の皆さんがやってくださった、
”妻有のおとぎばなし”などは、
効果音を多く使用しました。
効果音は、CDで市販されている物もありますが、
帯に短し襷に流し…。
意外に使い勝手が悪いものです。
使い勝手が悪い理由は、
収録時間が短い。
音の種類が少ない。
とは言え、十日町市では、
自然が多く、
大抵の音は録音できます。
自然音はいつでも録音可能。
あと無い音は、音を独自に作ります。
例えば、家が燃える火事の音は、
黒いゴミ袋に紙ゴミを詰めて腹で抱え、
ゴミ袋をマイクにくっつけて、
ガサガサと音をたてると、
まるでメラメラと家が燃えているような音になります。
こんな風に大抵の音はなんとかなるのですが、
1つだけどうやっても調達できない音があります。
それは…『都会の雑踏の音』です。
効果音CDには2分程度入っていますが、
正直、収録時間が短いし、
大抵使えない音です。
この都会の雑踏音が、
今リハーサルを繰り返して、
ラジオアシスで放送予定の、
クリスマスラジオドラマで必要な為、
新潟市に行った時に録音しましたが、
新潟市はあまり良い音が録れませんでした。
そして土曜日の夜に長野市に録音に行きましたが、
これもまた理想の音とは程遠く、
やはり使えるものではなかったのです。
やはり、理想の都会の雑踏音を録音するには東京に行くしかない。
そう思い、昨日の日曜日、
午前中は会社で休日出勤で仕事を終わらせて、
午後から東京新宿に行ってきました。
新宿を1時間歩きまわり、
都会の雑踏音を録音してきました。
午後4時頃新宿に着き、
ぐるりと1時間新宿を歩きまわりました。
4チャンネル録音器機で録音された都会の雑踏音は、
そりゃリアルで圧倒的です。
目をつぶって聴くと、
本当に新宿にいるような錯覚を覚えます。
それにしても、
新宿の雑踏音には、
まったく自然の音が録音されていないことに、
あらためて驚きます。
鳥の声も、川のせせらぎも、風の音さえもないのです。
録音されているのは、
すべて人間が関わっている音です。
しかし、新宿の音は、
圧倒的な存在感があり、
理想的な音が録音されました。
やはり、本物の音は迫力が違います。
この新宿の雑踏音は、
ラジオドラマの他にも、
CMや様々な番組で使っていきます。
と言うことで、
東京滞在時間は、
山手線での移動も含めて2時間程度でした。
次回は、お金と時間の余裕のある時に、
プライベートで遊びにいきたいものです。

では・・・。


佐藤広樹



前日]   [佐藤広樹のつぶやき]   [翌日



- 今日の一言 Ver1.5 -