ホーム > 佐藤広樹のつぶやき > 2009年04月 - カレンダ表示 > 2009/04/12

 『名前』

2009/04/12(Sun)

妹が地デジ対応の37型液晶テレビを、
我が家に買ってくれました。
ありがたい事です。
綺麗な画像が映り、
かなりデカイので、
まだデカさに慣れませんが、
これで映画を観たら、
きっと素晴らしいでしょう。

さて、名前とは大切なものだと僕思います。
宮崎駿監督の名作

『千と千尋の神隠し』

は、名前を奪われる事から始まります。
それくらい名前は大切なものなのです。

僕達ラジオで喋る者にとって、
リスナーの皆さんのラジオネームは、
本名以上に親しみのある名前です。
ラジオネームには個性があり、
とても面白いです。
僕達、ラジオパーソナリティーの中では、
リスナーの皆さんのラジオネームは、
大切なお名前です。

昔、こんな事がありました。
知人がインターネットのブログのコメントに、
こんな書き込みがあったそうです。

『誰しも同じく忙しいし、大変なんだから、忙しいとか大変とか言わないでください』

この書き込みには、
何処にも名前は無かったそうです。
知人はとてもショックを受け、
ブログを閉鎖してしまいました。
僕は知人に、

『名前さえ名乗らない人の意見に、説得力はないよ。気にしないほうが良いよ』

と言いましたが、
数年経った今でも、
ブログは閉鎖されたままです。

それに本当に忙しい事や、
辛い事、苦しい事は、
誰しも一緒でしょうか?

『皆が一緒なのだら、弱音を吐くな』

と言うのは、かなり乱暴な意見だと思うのです。
その人の本当の忙しさや、
辛さ、苦しさ、悲しみ、怒り、喜び、楽しさ、感激…。
などは、その人しかわからず、
人それぞれに違うものです。
それが個性であり、

『皆が一緒なのだら、言うな』

と言うのは、
他人の個性を認めない意見なのだと思います。
個性を認めない…。
これは、イジメの根本と同じ理屈なのだと思います。
しかも、名前さえ名乗らない書き込み…。

弱音を吐いたり、
愚痴を言ったり、
喜びや楽しさを人に伝えたり、
だから人間らしいのだと思うのです。
僕は弱音を吐きます。
愚痴も言います。
僕は人間だからです。
自分を弱いと認め、
自分を完璧ではないと知っているからこそ、
なんとか這い上がろうとできるのではないでしょうか?
名前を名乗らず、
他人に意見しても、
説得力はないと思うのですが…。
名前を名乗らずに書き込む人が、
自分で弱音を吐かない強い人とは到底思えない。

それと、弱音を吐いてはいけない。
愚痴を言ってはいけない。
これは、日本人の美徳とされてきましたし、
武士道にも通じる、美しい日本人の特徴とも言えることです。
ですが、誰にでも武士道が合うけではありません。
ストレスが溜まっても弱音を吐けない。
疲れが溜まっても「疲れた」と言えず、
ギリギリまで頑張ってしまう。
イジメられても誰にも相談できない。
結果、精神的に辛くなったり、
最悪の場合は自殺にまで至ってしまう。
僕はこの弱音を吐かないというのは、
自分の強さ(と思い込んでいるもの)を、
他人に押し付けているだけだとも思うのです。
なぜ、こんなことが言えるのかと言うと、
実際僕も昔はこんな考えだったからです。
僕は他人に「辛いのは皆一緒だから、弱音は吐くな」
といえるほど、立派な人間ではないし、
強い人間でもないです。

『辛いのは皆一緒だから、弱音は吐くな』

と言う人は、
本当に自分はこの言葉を使うだけの人間なのかどうかを、
よく考えて、そしてキチンと名前を名乗ってから言ってくださいね。

僕は弱い人間ですが、
このブログはいつも本名で書いています。

では・・・。


佐藤広樹



前日]   [佐藤広樹のつぶやき]   [翌日



- 今日の一言 Ver1.5 -